電報マニュアル

国民の祝日一覧と由来|祝日と祭日はどう違う?振替休日のルールは?

指折り数えて待ち遠しい祝日。毎月、月初めになると「今月はどんな祝日があったかしら?」とカレンダーを確認する人も多いでしょう。
祝日にはそれぞれ意味があります。では、具体的に何を祝う日なのかご存じでしょうか?
今回は、国民の祝日について詳しくご紹介します。

国民の祝日は1年に何日あるの?

国民の祝日とはまず、国民の祝日に関する基礎知識からお伝えします。

国民の祝日は年間16日

国民の祝日とは、「国民の祝日に関する法律」で定められた祝日のことで、基本的に学校や会社は休みになります。2016年から8月11日の「山の日」が祝日となったため、国民の祝日は年間16日となりました。

国民の祝日には、日付が固定された日と、固定されていない日があります。固定された日の例は4月29日の「昭和の日」、5月3日の「憲法記念日」など。固定されていない日の例は、1月第2月曜日の「成人の日」、7月第3月曜日の「海の日」などがあります。

国民の祝日以外の特別な休日

「国民の祝日に関する法律」によると、国民の祝日が日曜日に当たるときは、その日から最も近い平日を休日とすると定めています。これが「振替休日」です。振替休日は、休日が減らないようにするために定められた制度です。

また、前日と翌日の両方を国民の祝日に挟まれた平日は、休日とすると決まっています。例えば、「敬老の日」は9月の第3月曜日です。「敬老の日」が9月21日で、秋分日と決まっている「秋分の日」が9月23日の場合、9月22日は休日になります。

ほかには、皇室の慶弔行事が行われる日が休日になることがあります。その場合はその年限定の法律が作られます。

国民の祝日一覧と、それぞれの由来

元日

国民の祝日一覧と、それぞれの由来1月1日。年のはじめを祝う日。明治から昭和初期までは「四方節」と呼ばれて、「四大節」という祝祭日の一つでしたが、1948年の「国民の祝日に関する法律」によって国民の祝日になりました。

成人の日

1月の第2月曜日。おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます日。1948年に制定され、1999年までは1月15日に固定されていましたが、祝日の一部を月曜日に移す「ハッピーマンデー制度」により、2000年以降は1月の第2月曜日となりました。

建国記念の日

2月11日。建国をしのび、国を愛する心を養う日。かつては四大節の一つ「紀元節」でしたが、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の意向で廃止されました。その後、復活を望む国民の声に後押しされ、1967年に復活しました。

天皇誕生日

2月23日。天皇の誕生日を祝う日。制定当初は昭和天皇の誕生日である4月29日が天皇誕生日でした。1988年に皇位継承に伴う法改正により2018年までは12月23日、そして2019年のお代替わりにより、現在の2月23日になりました。

春分の日

春分日が祝日になりますが、大抵は3月20日、21日のうちいずれかです。日にちは国立天文台が前年に発表するデータに基づき閣議決定されます。自然をたたえ、生物をいつくしむ日です。もともとは「春季皇霊祭」という祝祭日でしたが、「国民の祝日に関する法律」により春分の日と改称されました。

昭和の日

4月29日。激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日です。もともとは昭和天皇の誕生日でしたが、1989年の崩御により、1989年から2006年までは「みどりの日」、2007年から「昭和の日」となりました。

憲法記念日

5月3日。日本国憲法の施行を記念し、国の成長に期する日。憲法は1947年5月3日に施行され、1948年に祝日として制定されました。

みどりの日

5月4日。自然に親しむとともに、その恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日。1989年から2006年までは4月29日でしたが、2007年から4月29日が「昭和の日」に変更になったため、5月3日と5月5日という祝日と祝日の合間にある「国民の休日」だった5月4日に制定されました。

こどもの日

5月5日。こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日。男子の健やかな成長を願う端午の節句として、1948年に制定されました。

海の日

7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日。1995年に制定されたときには7月20日と決まっていましたが、ハッピーマンデー制度により、2003年からは7月の第3月曜日となりました。

山の日

8月11日。山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日。2016年に新設されましたが、山に関する特別な由来があるわけではありません。

敬老の日

9月の第3月曜日。多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日。1947年に兵庫県のある村が9月15日に「敬老会」を開いたのがもともとの始まりといわれます。2002年までは9月15日と決まっていましたが、ハッピーマンデー制度により9月の第3月曜日と変わりました。

秋分の日

秋分日である9月23日頃で、正式な日付は国立天文台が前年に発表するデータに基づき閣議決定されます。祖先を敬い、なくなった人々をしのぶ日です。もともとは「秋季皇霊祭」という祝祭日でしたが、「国民の祝日に関する法律」により秋分の日と改称されました。

体育の日

10月の第2月曜日。スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう日。1964年10月10日の東京オリンピック開会式に由来し、1966年から10月10日が体育の日と制定されました。ハッピーマンデー制度により、2000年から10月の第2月曜日に移行しています。

文化の日

11月3日。自由と平和を愛し、文化をすすめる日。明治天皇の誕生日に由来し、日本国憲法が公布された日です。1948年に制定されました。

勤労感謝の日

11月23日。勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日。その年の収穫に感謝する宮中祭祀の一つ「新嘗祭」(にいなめさい、しんじょうさい)が由来で、1948年に勤労感謝の日として制定されました。

【参考】

内閣府「国民の祝日」について

国民の祝日のよくある疑問

国民の祝日のよくある疑問国民の祝日に関する、ちょっとした豆知識をご紹介します。

祝日と土曜日が重なっても振替休日がないのはなぜ?

土曜日は法律で定められた休日ではなく、多くの会社が就業規則で土日を休みと決めているだけです。したがって、土曜日が祝日と重なっても、振替休日にはなりません。

祭日と祝日は違う?

1947年に皇室祭祀令が廃止される前は、皇室で重要な祭祀を行う日を「祭日」と呼び、祝日と並んで国の休日でした。このことから当時、祝日と祭日を総称して「祝祭日」と呼ぶこともありました。今も「祭日」「祝祭日」という人がいますが、1948年以降は「国民の祝日に関する法律」で「祝日」に一本化されています。

祝日に建国記念日や元旦はない?

法律で決まっている祝日は「建国記念の日」であって、「建国記念日」ではありません。間違える人も多いのですが、建国記念の日は、「建国されたという事実そのものを記念する日」であり、アメリカの独立記念日のように事実として日付が決まっている「記念日」とは異なります。

「元旦」とは1月1日の朝のことです。国民の祝日としては1月1日のことを「元日」と定めています。

祝日に合わせて電報で気持ちを伝える

祝日に合わせて電報で気持ちを伝える祝日に、普段は会えない遠くの家族や親戚、友人などにお祝いの電報を送ってみるのはいかがでしょうか。

祝福や感謝の気持ちを電報で届ける

成人の日に成人する親戚へ、こどもの日に親戚の子供や遠く離れて暮らしている孫へと、お祝いの気持ちを込めて祝日に電報を送る人が増えています。
また、敬老の日に祖父母や両親へ、勤労感謝の日に父親に対する感謝の意を込めて、心のこもった電報を送ると、とても喜ばれるでしょう。

祝日と相手に合わせて送る内容を選ぶ

電報を送る場合は、祝日と相手に合わせて内容を選びましょう。例えば、敬老の日なら和柄の台紙、こどもの日ならキャラクターの台紙など、選択肢は豊富にあります。
また、ギフトとメッセージを併せて贈ることができる電報もあります。ギフトの種類も銘酒カタログギフトやぬいぐるみ、雑貨・文具、お茶、フレグランス、フラワーなどさまざまなタイプが用意されていますので、相手に合わせて選んでみてください。

祝日の数は先進国の中で最多

祝日の数は先進国の中で最多1年間の祝日数は16日。この数字は先進国の中で最多といわれます。
これまで祝日も祭日も休日も特に深く考えたことがなかったという人も、次の祝日には今回ご紹介した記事を思い出し、由来に思いを馳せたり、親しい人へ電報やギフトを送るなどして祝ってみてはいかがでしょうか。